終わりに。

皆様お疲れ様でした。怒涛のような4か月そして濃密で運命的な舞台でした。私にとって女優は人生。といえるように最近なってきたかな。一見私は冷めているように見えますけどちゃんと蔭ではみんなの芝居に涙してましたよ。稽古場では女優としているときの姫の役を演じているのだと思います。仕事のせいで稽古時間は少なかったことは悔やまれますが得たものも多かったな。
どんな人でも役として生きてくれている演技者には何を投げかけてもちゃんと役として返してくれることの安心さを実感しました。だからこそ少ない稽古時間の中でも私は杏子として生きられたのだと思います。技術的なことは訓練が必要です。でもその前にちゃんと役の人生を考えることの大切さ、苦しさ、大変さ、喜びを感じてほしいと思います。舞台の上では確実に自分とは違う人生の人が生きているのですから。
それが役者をする醍醐味の一つなのではないかと私は思います。それから今回の公演がまさに「トキノキズナ」なんだなあと実感することがありました。小学3年生の私にお芝居の楽しさを最初に教えてくれた先生(育ての母)。それから私の女優人生が始まったのです。私をプロの世界に引き込んだ高森さん(じいや)、そんな高森の無茶を叱咤して支えてくれた劇団のばあや的な人。そう、育ての母とじいやとばあやが3人そろって私の成長と(先々の不安をww)
共有していきました。その光景は私にとって感慨深いものでした。ああ、しっかり生きなければいけないと。文学座のある演出家の言葉がここ何年も常に念頭にあります。「何気なく生きた今日は、昨日亡くなったひとのどうしても生きたかった明日だ。」そう、公私ともにつらい事もあった人生だったけど4か月思い返せば一つ一つがとてもきらきらしていた4か月でした。ありがとう。
重い衣装をいつも持ってきてくれた方々、納得できない芝居の愚痴に付き合ってくれた方々、女優として生きさせてくれた方々、人生の理不尽さに黙って微笑んで受け止めてくれた人生の先輩たち、姫ー!と慕ってくれ若さをわけてくれたた若い世代の子達ww。いつかまた共演できる日を楽しみにしてます。追伸私は今回の公演の直後に信じられないでしょうが食べるための仕事として中高の保健室の先生してます。
女優って大変ww